7. 次の練習で、読者の方々はギターラによるファド・スタイルのソロ演奏を弾く準備に入ります。これらの練習内容は、“ファドとポルトガル・ギター学院”(Academia da Guitarra Portuguesa e doFado)の代表者ルイース・ペネード(Luis Penedo)により、1999年10月に彼のリスボン宅で私が受けたレッスンで示されたものです。
最初の練習は基本となるファドのアルペジオ伴奏を提示しています。人差し指と親指を交互に使用する形です。フリー・ストロークによる人差し指から始まり、2番目の音は親指で演奏します - 通常親指の音はレスト・ストロークで。この演奏形は人差し指と親指での交互の形を取っていきます。親指でフリー・ストロークする奏者もいますが、しかし、レスト・ストロークはその音をまさに強調いたしますことを心に留めてください。次の演奏形を無意識に弾けるまで練習してください。
基本となるファドのアルペジオ形式
次は、トゥリナード(前出)装飾を用いた練習です。ここでは、フリー・ストローク奏法の人差し指で上下の動きをおこないます。
副次的なアルペジオ形式
次に、少し変化したアルペジオ伴奏の形を見てみます。この練習では、親指は、第2番目の音として第5弦のかわりに第4弦を弾きます。 私は、親指と人差し指の弾く方向を示すため、矢印を加えました - 矢印で示される方向は、前回の練習では、暗黙の了解とされてました。
トゥリナード奏法によるアルペジオ
そして、副次的な変奏形式。
トゥリナード奏法による副次的アルペジオ
次の練習はDmのコードとAM7のコードを使います。ここには、また、典型的なメロディー・ラインが感じ取られます。最初の三つの音を見てください。それらは、アクセントをつけない、拾い上げるような(pick-up)音で、最初の強迫音である第4番目の音に引き継がれます その第4番目の音は、一小節の最初の拍節で、よって、通常アクセントがつけられます。同じ小説の中の第5拍目を見てください― これもアクセントづけされますが、同じ小節の第1拍程ではありません。この練習曲では、最初の1小節全体がDmコード(主和音)で、2番目の小節がA7コード(属7和音)へ変わり、第3小節はA7コードを維持し、そして第4小節はDmへ戻ります。私は、この練習曲を第4小節の第5番目の拍子で終えています、というのは、そこが一般的なフレーズの終わりとなるからです。第4小節の最後の3音は(ここには書かれていませんが)次の導入音(pickup 音)となります。上のところにリズムの数えを乗せていますので、あなたがリズムのどの所にいるか判ります。
ニ短調で演奏されるファド・アルペジオの基本形